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N-VAN ジャッキポイントはドコ?ジャッキアップ編

整備、修理、カスタムなどジャッキアップを行う機会って、まぁ、ある訳です。マニュアルを閲覧しても車載のいわゆるパンタジャッキで一輪づつジャッキアップする方法のみ・・・・・。効率を考えるとフロアジャッキとリジッドラックを使用して四輪ともジャッキアップするに越したことはありません。なにより安全ですし。

 

幸いにも納車以来、大きなトラブルもなくタイヤローテーションも車検のときに行っていただいたため、四輪ともジャッキアップする機会は意外とないものだなぁと。エンジンオイル交換もカースロープのみで行えますし。

 

フロントのジャッキポイントはココ。サブフレームの中央からやや助手席寄りの突起部です。

クルマの重心中央でジャッキアップしないためホームセンター等で入手可能な小型なフロアジャッキですとジャッキ自体が横転する可能性があり危険です。また、そもそも受け皿が小さいですしストロークも足りないかも。あくまでパンタジャッキの代替品という認識です。

 

フロアジャッキの受け皿はゴムパッド付きですが、リブやトルクロッドのナットの傷や変形を防止するため、100mm角x10mm厚のゴムプレートを受け皿の上に敷いて使用しています。

 

ただ少し奥なためノーマル車高のN-VANでもフロアジャッキがスポイラーに干渉します。フロアジャッキが入るスペースを確保するため前輪をカースロープの上へ。

タイヤの取り外しが伴う整備のときはこの時点でナットを少しだけ緩めておきます。ユルユルでは危険なのでナットがホイールに着座し、手では緩まないけれどクロスレンチでは楽に緩む程度っていうんですかね、そんな感じです。

 

フロアジャッキの受け皿がジャッキポイントの中央でジャッキアップできているかを確認しながらリジッドラックが入る高さまでポンピングします。

ジャッキアップする高さにもよりますがサイドブレーキはかけていた方が安全です。

 

リジッドラックをかけるのはサイドシルのジャッキポイントです。フロアジャッキの構造上、動作軌跡が弧を描くためフロアジャッキをゆっくり下降しては停止させリジッドラックの位置を微調整します。

 

無事着地しました。

 

が、フロントのジャッキポイントについて気になる点があったため後述しています。

 

ちなみに使用しているリジッドラックはこのタイプ。耐荷重は3t、3段階の高さ調整、ラバーブロック付きの普通のヤツです。10数年前にストレートで購入したハズ。一脚¥2,000もしなかったんじゃないかなぁ。

似た商品は数多ありますがリキマエダのRD-300Gがいわゆるホンモノ。

 

 

ゴムプレートにはジャッキポイントがめり込んだ跡がクッキリ。ゴムプレートがなかったらフロアジャッキのゴムパッドが一発でグズグズになりますねぇ。

 

リアのジャッキポイントはココ。荷室下にスペアタイヤを収納するため端に追いやられたってことですかねぇ。4WDはデフにかけてもいいかも。一見、牽引フックのようですが隙間がプレートで埋められており牽引に使用することはできないようです。物理的にロープやフックを通すことができません。

 

ジャッキポイントが助手席側に寄りすぎてバランスよくジャッキアップできるのか不安になりますが心配不要です。

 

すでにフロント側にリジッドラックがかかっている場合、意外にも真っ直ぐジャッキアップ可能です。スカスカの軽バンだからですかねぇ、フロアジャッキのポンピングも軽い、軽い。ただ、フロントタイヤが着地している状態でリアだけジャッキアップを行うと、右側フロントサスペンションがより縮むため左上がりになりバランスが悪いかもしれません。

 

リジッドラックをかけるのはサイドシルのジャッキポイントです。フロアジャッキをゆっくり下降しては停止させリジッドラックの位置を微調整します。

 

無事着地しました。

 

車体がリジッドラックにかかっている状態だと安心して作業が行えます。作業スペースをさらに確保したいときには、面倒ですがこの状態から再度ジャッキアップしてリジッドラックの高さを一段づつ上げていきます。いきなり最高位は危険です。安全とは時間がかかるものです。

 

ヒマなので寝板を出してきてサスペンションやフロアの造りをじっくり観察して勉強しようかな。

 

■■■フロントのジャッキポイントについて気になる点とその対策

作業終了後ジャッキポイントを確認すると塗料が剥がれた跡があります。リジッドラックに受けゴムがあるのにどうして?まぁ、ラバーチッピングみたいな柔らかい塗装ですから、こういうものだといえばそうかもしれません。でも、気になる・・・・・。

 

各部を観察したところ塗料が剥がれた原因が判明しました。フロントジャッキポイントは

・L曲げのジャッキポイント

・ボディ

・フェンダー

というように複数の鉄板が合わせてあり、リブやラバーチッピングの厚膜まで含めるとその幅は最大17.5mm。

 

対してリジッドラックの受けゴムの溝幅は10mm。いくらゴムとはいえ10mmに17.5mmは無理がある訳です。受けゴムにもエグれた跡がありますねぇ。ジャッキポイントの塗装は剥げるし受けゴムは傷むしデメリットだけです。

 

対策?えぇ簡単です。受けゴムの溝幅を拡大するためスライドマルノコでチュイーンを数回。

 

辺りはゴムの粉だらけになりましたが受けゴムの溝幅は余裕をもって20mmに。

 

我ながら完璧な出来。年に一度くらい自分の仕事に惚れ惚れするときがある訳です。