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N-VAN サスペンション1G締め?貨物車には積載締め編

■■■2023/11/23 6,054km (リアサスペンション積載締め)

納車直後にリアサスペンションの1G締めを行ってからもう5年。疑り深いワタクシ、ほとんどのことは【気のせい】だとスルーしているのですが、明らかに乗り心地が改善しましたからねぇ。各ブッシュは馴染み、カドがとれて応力も落ちついたことでしょう。そろそろリセットする頃かなぁと。

 

リアサスペンションはいわゆるトーションビームアクスル(TBA)ですね。近代ホンダのリアサスペンションはほとんどコレです。シンプルな構造ゆえに良くも悪くも調整箇所がありません。

で、1G締めです。通常、工場ラインではクルマが宙に浮いた(サスペンションは伸びた)状態でサスペンションASSYが組み付けられています。タイヤが接地するとその時点でクルマの自重分、ブッシュがねじれてしまう訳です。それをタイヤが接地した状態(つまり1G)でボルトを緩めて締め直すことによりブッシュのねじれを解放し最適化しましょうってことです。メリットはあってもデメリットはありませんし、ノーコストですし。ジャッキアップもタイヤも取り外す必要もありません。

ボルトは4ヶ所。タイヤ前のアクスルビーム部、ダンパー下部です。ソケットは17MMと14MM。作業としてはボルトを緩めて⇒締め直す、コレだけです。

 

ボルトを緩める前にペイントマーカーでマーキング。ボルトを締めるときはトルクレンチがベストですがマーキング位置までボルトを締め込めばトルクレンチいらずです。

でも、そろそろトルクレンチを入手しようかな。12.7sqデジラチェの後継品がラインアップされたことですし。

 

ダンパー下部のボルト先端にはラスペネを一吹きして一晩放置。プライベーターの我々に急ぐ理由なんてないでしょ?タイヤ前のアクスルビーム部は袋状になっているためボルト先端にアクセスできません。

 

固着していますので気合いだけでは緩みません。3/8"のラチェット?無理、無理。素直に1/2"のスピンナハンドルで。ボルトを緩めている途中に耳を澄ますと、ゴギギ、ギギ、ゴッみたいな音が聞こえます。ねじれていたブッシュが元に戻ろうとしている音かな。

 

ねじ山2周分も緩めれば十分です。

 

ボルトは緩めたまま、一旦クルマを前後に動かしてブッシュを馴染ませます。

 

マーキング位置までボルトを締め込めば完了なのですがここでひと手間。貨物車であるN-VAN、ある程度の積載量のときにサスペンションジオメトリーが最適化されるような設計思想のハズ。空荷のときとフル積載のときでは車高も荷重も違う訳です。つまりそのときのブッシュのねじれも。

新型N-BOX(JF5)なんて1名+αが乗車している状態を想定して締め付けているらしいですねぇ。無駄なことなんて一切しないメーカーがわざわざ行うくらいですから効果はお墨付きです。

 

最大積載量は350kgなので、ねらいは真ん中の175kg程度ですがそんなウエイトは我が家にありません。そこで我が家の嬢をウエイトの代わりに。2人でせいぜい90kg程度かな。もう一人のパリピ嬢は外出中だったため100kgにも届かず残念。この仮想積載状態でマーキング位置までボルトを締め込みます。

 

ボルトの痕を見ると左右ともに同量分取り付け位置が変わったようです。よりいい位置になったかはわかりませんがバカ穴はメーカーの公差範囲内でしょうからヨシとします。ブッシュのねじれは最適化されたハズ。

コレを「ド」センターに合わせるのがリジカラな訳で。リジカラの評価が高いのは商品として優れていることはもちろん、最終的に1G締めするからではと考えたりしています。

 

いつもの道を試運転。疑り深いワタクシごときでも、あっ、なにか違う(イイ)。貨物車には積載締め、オススメです。